ファンヒーターとストーブの違いについて解説するね!
ファンヒーターとストーブは特徴が異なりますし、電気代も異なります。
ざっくり結論としては以下のような違いのイメージです。
- 暖める速度 ⇒ 電気ストーブが早い
- 暖められる範囲 ⇒ 石油ファンヒーターやガスファンヒーターが広い
- 安全性 ⇒ ファンヒーターの方が熱源が露出していないため安全性が高い
- ランニングコスト(電気代) ⇒電気代だけだと石油ファンヒーターが安い。ただ、灯油を準備することを考えると電気ストーブの方がおすすめ。
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ファンヒーターの特徴
ファンヒーターとは熱源から温風を発生させて、室内に送風する暖房器具のことです。
ファンヒーターのメリットは本体購入にかかる費用・ランニングコストが安く、部屋全体を暖められるところだといわれています。
ファンヒーターには灯油を熱源とするタイプのものとガス燃料を熱源とするもの、セラミックスを熱源とするものの主に3種類あります。
- 灯油(石油)ファンヒーター
- ガスファンヒーター
- セラミックスファンヒーター
ファンヒーターのほとんどが灯油やガスなど電気以外の燃料を使用するため、電気代を安く済ませることが期待できます。また、灯油やガスを使用するタイプのものは室内を暖めるパワーも高いので、エアコンを使用しなくてもファンヒーター1台で暖をとることが可能です。
- 石油ファンヒーターは灯油を燃焼し、それによって発生した熱を温風として排出する暖房器具です。灯油を熱源としているため、ほかの暖房器具に比べてランニングコストが安いといった特徴があります。
- ガス燃料を熱源とするのが、ガスファンヒーターと呼ばれる暖房器具です。ガスと電気で動くため、コストが安く暖まるのが早いといった特徴を持っています。
- セラミックスを熱源としたセラミックファンヒーターは、灯油やガスと違い電気だけで動く暖房器具です。コンセントに繋ぐだけで簡単に動かせ、灯油やガスを用意する必要がありません。ですが、ほかの2種類よりも部屋を暖めるパワーが少し弱いのも特徴の1つです。
ストーブの特徴
ストーブとは発熱体を表面に出し、そこから発生する熱で室内を暖める暖房器具のことを指します。
ストーブには石油やガス、電気や薪などさまざまな燃料が使用されますが、家電として多く使われているのは石油と電気です。
- 石油ストーブは灯油を燃料とし、灯油を燃やした熱で暖をとる装置のことをいいます。
- 電気ストーブは遠赤外線ヒーターとも呼ばれ、電気を熱源としてヒーターを高温にすることで、遠赤外線を放出して人を暖める暖房器具です。
ストーブは室内全体を暖めるのではなく、近くにいる人をピンポイントで暖める仕組みなので暖まるのが速く感じるといわれています。さらに電気ストーブなら灯油などを必要とせず手軽に導入できるといったメリットがあります。
また、購入にかかる費用が安いなどのメリットもありますが、暖められる範囲が狭いのも注意しておきたいポイントです。人を暖めることに特化しているため、広い室内や少し離れた場所では効果を発揮しにくいでしょう。
ファンヒーターとストーブの違いは?
ファンヒーターとストーブは同じ暖房器具でも、それぞれ違った特徴を持っています。2つの違いを比較するときのポイントとしては、主に以下の4つがあげられます。
- 暖める速度 ⇒ 電気ストーブが早い
- 暖められる範囲 ⇒ 石油ファンヒーターやガスファンヒーターが広い
- 安全性 ⇒ ファンヒーターの方が熱源が露出していないため安全性が高い
- ランニングコスト(電気代) ⇒電気代だけだと石油ファンヒーターが安い。ただ、灯油を準備することを考えると電気ストーブの方がおすすめ。
違い1.暖める速度が早いのはどちらか?
電気ストーブはスイッチを入れてから暖まるまでの時間が早く、すぐに暖をとることができます。
それに比べてファンヒーターのなかでも、石油ファンヒーターは暖まるまでに時間を要することが多いです。
ファンヒーターといっても全てが遅い訳ではなく、ガスやセラミックは比較的速く室内を暖めてくれます。
違い2.暖める範囲が広いのは?
暖める範囲が広いのは、石油ファンヒーターやガスファンヒーターです。
ストーブは器具を中心とした狭い範囲でしか暖められないことが多く、ピンポイントで人を暖めるということに特化しています。
ファンヒーターは器具から温風が出てくるため、室内を広い範囲で暖めることが可能です。
ファンヒーターといっても、電気だけを使用するセラミックファンヒーターは少しパワーが落ちるので、寒冷地などでは効きがよくないこともあります。
違い3.安全性の違いについて
熱源が表面に出ている電気ストーブは、誤って倒してしまったときなどに火が燃え移ってしまったり、火傷してしまったりする可能性があるため注意が必要です。
ファンヒーターもそういったことが起こる可能性がゼロではありませんが、熱源が露出していない分、ストーブよりも安全性が高いといわれています。
違い4.ファンヒーターとストーブの電気代(ランニングコスト)の違い
まずは同じ電気のみを熱源とするセラミックファンヒーターと、電気ストーブで電気代を計算してみます。
セラミックファンヒーターの電気代
セラミックファンヒーターの消費電力を、強モードで使用した場合は1,170W、弱モードで使用した場合は640Wとします。
強モードで使用したとき1時間にかかる電気代は約30円、弱モードだと約16円です。使用時間によって1カ月(30日)の電気代を計算すると以下のようになります。
1日の平均使用時間 | 1ヶ月の電気代目安 【強モード(1,170W)】 |
1ヶ月の電気代目安 【中モード(640W)】 |
1時間 | 900円 | 480円 |
5時間 | 4,500円 | 2,400円 |
8時間 | 7,200円 | 3,840円 |
12時間 | 10,800円 | 5,760円 |
電気ストーブの電気代
電気ストーブの消費電力は強モードで使用した場合1,000W、中モードで使用した場合670Wと仮定して計算します。セラミックファンヒーターとあまり変わらない消費電力ですが、強モードは1時間あたり約27円、中モードは約18円と電気代が若干安くなります。
1日の平均使用時間 | 1ヶ月の電気代目安 【強モード(1,000W)】 |
1ヶ月の電気代目安 【中モード(670W)】 |
1時間 | 810円 | 540円 |
5時間 | 4,050円 | 2,700円 |
8時間 | 6,480円 | 4,320円 |
12時間 | 9,720円 | 6,480円 |
結論
1日12時間強モードで使用した場合、1カ月の電気代の差は1,080円です。セラミックファンヒーターよりも、電気ストーブの方が電気代は安いという結果になりました。
弱・中モードでは、消費電力がやや高い電気ストーブの方が720円ほど上回っています。
比較しやすいよう電気ストーブはファンヒーターと消費電力の近い中モードを参考としましたが、なかには弱モードが使えるタイプもあります。弱モードでは消費電力が330W、1時間の電気代は9円ほどです。12時間使用しても1カ月の電気代は3,240円で、同じ弱モードを基準とするとセラミックファンヒーターより安くなります。
石油ファンヒーターの電気代について
石油ファンヒーターの電気代は、セラミックファンヒーターより安いといわれています。石油ファンヒーターは点火したときと燃焼しているときで消費電力が異なり、点火時に最も電力を消費します。一番少ないときで60W、多いときで130Wほど電力を消費するのが一般的です。
石油ファンヒーターの消費電力を1時間あたり100Wと仮定します。これを平均的な電気代の1000Wあたり22円で計算すると、1時間の電気代は2.2円です。使用時間ごとに1日の電気代と1カ月の電気代を計算した結果は以下のようになります。
1日の平均使用時間 | 1日の電気代目安 | 1ヶ月の電気代目安 |
5時間 | 11円 | 330円 |
8時間 | 17.6円 | 528円 |
12時間 | 26.4円 | 792円 |
結論
石油ファンヒーターの電気代は、セラミックファンヒーターや電気ストーブと比べて圧倒的に安いという計算結果が出ました。
1日12時間使用した場合、セラミックファンヒーターよりも約10,000円、電気ストーブよりも約9,000円電気代が安くなります。ただし、石油ファンヒーターにかかるのは電気代だけではありません。石油ファンヒーターは灯油を燃料としているので、使用した分の灯油を購入して補充する必要があります。
石油ファンヒーターを1日12時間使用したとき、約2.16Lの灯油を消費すると仮定します。灯油代が1L130円かかるとするなら一カ月の灯油代は8,424円です。電気代と灯油代を合わせると、1日12時間石油ファンヒーターを使用したときのランニングコストは1カ月で9,216円となります。
電気代だけで比較すると圧倒的に安いですが、灯油代を併せたら電気ストーブとあまり変わらないという結果になりました。
それでも電気代は3つのなかで1番安く、ランニングコストも電気ストーブより若干安く済ませられます。
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